私には6歳の娘と2歳の息子がいます。新型コロナウィルスの影響により外出自粛が叫ばれる中、わが家も同様、屋内で過ごすことが多くなっていました。しかし、屋内だとどうしてもテレビなどの時間が増え、体を動かすことが少なくなり、子どもたちの成長に影響がでるのではないかと心配になりました。
そこで身近な森の一部をかりて、親子で秘密基地づくりに挑戦することにしました。“森で秘密基地づくり”はあくまでもきっかけで、子どもたちが外で元気に遊ぶ時間を定期的にとることが目的でした。
(↑秘密基地予定地)
当初は私が作業して、その周辺で子どもたちが自由に遊んでいる風景をイメージしていましたが、意外にも息子は「ぼくもやる~!」と言って、時々手伝いにきてくれました。一緒にノコギリで木を切ったり、切った木を自ら運ぶなど、親がしている作業をまねて行動していました。
子どもと一緒に森で活動する時間を楽しんでいると、藪だらけだった場所も、あっという間に秘密基地っぽい空間となりました。
すると、子どもたちに徐々に変化がでてきました。最初はただ、周辺で走り回ったり、木を跨いだりして遊んでいましたが、空間ができると「今からお仕事に行ってくるね(息子)」、「いってらっしゃ~い、私はお買い物に行ってくるね(娘)」と言って、そこを拠点に森のあちこちに行くようになりました。少し時間がたつと「ただいま」と戻ってきて、まるでおうちのように過ごすようになりました。
そうすると、創造力を膨らますスイッチが入ったのか、子どもたちの口から次々にアイデアが出てきます。
「テーブルとイスがほしい!(娘)」
「じゃあ、一緒につくろうか(私)」
こんなやりとりから始まった秘密基地の家具づくり。
森にはいろんな素材があります。スギ丸太の輪切りと、くるくるしたフジ蔓のツタなどを集め、テーブルづくり。防腐・防水剤として柿渋も娘と一緒に塗り、2歳の息子でも運べる小さなテーブルが出来上がりました。
イスは基地づくりの際に切った木材を使って、息子と一緒につくりました。インパクトドライバーなど、初めて触る道具にも息子は大喜びでした。
無事に完成した、小さなテーブルとイス2脚をもって、秘密基地へ。そこで手づくりイスに座った娘と息子は大喜び。なかなか素敵な空間になってきました。
娘からは「じゃあ、次はキッチンをつくろう!」と更なる意欲が湧いてきます。
さらに、ツタが垂れているのを見つけたら、つかまって遊び始め、子どもたちの遊び場は広がります。森の空間では、創造力は無限に膨らんでいきます。
また、森の中はこの時期、コシアブラやタラの芽、ワラビなどの山菜シーズンが到来。秘密基地の周辺で子どもたちと一緒に山菜を採取し、わが家の食卓へ。
自分たちが採ったものだからか「おとうさん、ワラビおいしいね!」と食べてくれました。
自らの手で採ったものを自らが食べる、そんな体験を子どもたちと共有できることは幸せだなと思います。
子どもたちが元気に体を動かすために、森で秘密基地づくりを始めましたが、やってみると自分自身も楽しくてしょうがないことに気づきました。
作業した空間がわが子の笑顔につながり、さらに成長を身近で見ることができるからです。
「森っていいね!」そんなことを妻に話したら、妻は森でなら周りに気を遣うことなく、おもいっきり遊ばせてあげられるし、車の心配も少ないから親はストレスなく過ごせる。怒る必要もなくて、心穏やかに過ごすことができる。私は子どものためというより、自分のために森に遊びに行っているかなとのこと。
いずれにしても、「森は最高の子育てフィールドだね!」と夫婦で意気投合しました。
白川村は約96%が森です。トヨタ白川郷自然學校でも、休業中に魅力あふれる森づくりのための整備活動を行なっております。新型コロナウィルスの影響が落ち着いたら、子育て中の皆さん、ぜひ息抜きに、そして、森で遊ぶために白川村に来てくださいね。
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