~ハエそっくりさんと、スズメバチそっくりさん~
ハエそっくりさんのイヨシロオビアブ
盛夏の8月、この頃渓流で釣りをする人たちは、突然の悲劇に出会います。
たくさんの吸血鬼に取り囲まれ襲われるのです。
吸血鬼の正体はアブ。
今回のブログは吸血する生き物の中で、夏の代表的な2種を紹介します。
イヨシロオビアブは、水のきれいな上流域の谷川で大量に発生する山地性のアブです。
イエバエくらいのサイズで名前のとおり背中の白いマークが特徴です。
青い色と排気ガスが大好きで、お盆の頃が発生のピークになります。
このアブに大量に襲われて人が死んでしまった言い伝えのある場所もあり、恐らくおびただしい数のイヨシロオビアブに襲われたのでしょう。
想像するとゾッとします。
このアブは大量だと恐ろしいことになりますが、軽くひと叩きしたり、車内のクーラーの冷気にあたると動かなくなります。
富山県厚生部薬務食品課の実践的研究の報告書では、白と黄の色は避ける傾向があるため、被害から免れたければこの色の服装がおすすめだそうです。紺、黒、赤色は逆に寄ってくるので、やめておきましょう。
ちなみに蜂も同じ傾向があり、蜂対策にも使えます。
また、各地で呼び名が違い、岩手県では「ツナギ」、富山や石川の北陸では「オロロ」と称されます。
白川村ではなんと読んでいるのかネイティブ村民に尋ねてみたところ「オロ」でした。
ハチそっくりさんのアカウシアブ
もう一つの吸血鬼は見た目がスズメバチにそっくりなアカウシアブ。
大きさも色もキイロスズメバチそっくりで、羽音も大きく近くにくるとドッキリします。
(上の写真がアカウシアブ。下はスズメバチ。頭や背中の模様の違いを覚えましょう。)
蜂と間違え体にぴたっと止まらせてしまうと直後にチクッとした痛みを感じたらもう吸血が始まります。
アブはまず血を吸う生物の皮膚を切り裂き(つまり咬む)、出てきた血液を舐めます。
アカウシアブは生血を0.6㏄も吸血できるそうです。
この血を吸ったアブは漢方薬に利用できるそうで、たくさん血を吸ってお腹ぱんぱんなアブほど効果があり高値で取引されるとか。
一度刺されると長期間にわたって腫れ、かゆみが収まらないことがあります。
吸血鬼たちから身を守るには、基本肌を露出しない白っぽい色を基調とした服装で、虫よけスプレーをしてきましょう。
体に近づいてきたら早めの判断で避けましょう。
もしチクッと痛みを感じたら、アブをたたき落として刺されたところを吸いだし水道水で洗い流しましょう。
その後、虫刺され用の薬を塗ってください。
ちょっとマニアックな話題になりましたが、夏休みのフィールドが、安全で楽しく快適な場所になるように、私たちの方から変えていきましょう。
(吸出しに便利なエキストラリムーバー。ポイズンリムーバーなどの商品名もある)
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コメント
ましで怖い
顔がハエっぽいのに吸血するという上位機種
怖わすぎ!
イヨシロオビアブは羽音も小さいしジーパンの上から刺してくるしホントに恐怖しかない…
イヨシロオビアブみたいな小型のアブには刺されたことあるけど、ウシアブみたいな大型のには刺されたことない、めちゃくちゃ痛そう。
アブに刺されたことあるけど、腫れがやばい。
痛みはない。