自然學校の森には小さな田んぼが1つあります。ここは私にとって、大切な場所です。
2006年に田んぼ担当になってからずっと関わり続けてきた場所なので、いろんな思い出が詰まっています。
自然學校のお客様と一緒になって楽しみながらお米づくりをする場であり、また、ある時はわが子に大地と食のつながりを伝える場でもあります。なぜか心が落ち着く場所なので、考えごとがある時はふらっと田んぼに寄ることもしばしば。そんな田んぼで、太陽の光をめいいっぱい浴びた稲穂が金色に輝く風景は本当に美しいものです。
森の中の小さな田んぼ↑
家族の時間↑
でも、そんな大切な田んぼに毎年秋になると現れる奴らがいます。それは・・・米どろぼうです。
どろぼうに食べられてしまったお米↑
どろぼうと言っても、実は人ではありません。山奥の森に囲まれた小さな田んぼ、ここのどろぼうさんはカモやヤマドリなど、森の住民たちです。
お米どろぼうのヤマドリ。何羽いるでしょう…?↑
私が畑を教わった先生からは以前、「1ヵ所に種は3つ蒔くように。」と言われました。1つは大地に還すため、1つは私たちのため、1つは他の生きものたちのため。この考え方が私は好きなので、多少は森の住民たちにも分けても良いかなと考えていたのですが、昨年度はあまりにも食べられすぎてしまったため、今年はしっかりと対策をとることにしました。
田んぼのお米どろぼうは大きく分けて2パターン。
空からやってくるカルガモやアトリと、陸からやってくるヤマドリ。今年は彼らに狙われないように、糸を張り、アルミシールを等間隔に付け、キラキラして光が反射するようにしました。
さらに、創造力豊かな仲間に頼み、ちょっぴり奇妙なカカシを作ってもらいました。
空のお米どろぼう対策の糸↑
カカシと家族で記念写真↑
その結果、今年は今のところ、お米どろぼうからの被害はなく、おかげさまで、無事に稲刈りができました。
先日、田んぼの楽校プロジェクトにご参加のお客様と一緒に稲刈りを実施。
当日は秋晴れの下、心地よい風を感じることのできる絶好の稲刈り日和でした。また、小さなお子様の参加もあり、終始和やかな雰囲気でした。
稲刈り前の集合写真↑
黒坂家もファミリーで参戦↑
私にとって秋と言えば、「収穫の秋」。
田んぼで採れた新米が頭に浮かびます。わが子のように、日々の生長を見守った田んぼの稲。これを収穫し、脱穀、精米。手をかけて育てたお米を食べる時間は至福のひと時です。
噛めば噛むほど、味が出てきて、自然と箸がすすみます。
「米」という文字を分解すると、「八十八」。これは、「お米が実るまでに八十八回も手をかけるから」とよく言われますが、手間をかけた分、おいしく感じるのかもしれません。今年も収穫した新米を食べるのが楽しみです。
「インタープリターのリレーブログ【○○の秋】」
3.棟方「音楽会の秋~むしたちの合奏~」
4.黒坂「収穫の秋~お米どろぼうとの戦い~」
5.旭 「キノコの秋~30分の1の出会い~」
6.工藤「森歩きの秋~すごしやすい森へでかけよう~」
ーー↓更新予定↓ーー
7.浅田(10月18日)
8.佐藤(10月25日)
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