平瀬道(ひらせどう)は、霊峰・白山への登山道の中では利用度が高く、人気は常に上位にランキングしている登山道です。
白川村大白川(おおじらかわ)地区に登山口があります。
登山口は古くから河川・大白川の上流が温泉が湧き湯治場として知られていました。
しかし信仰のために山頂をめざす登拝道(とはいどう)として開いた道は記録がありません。
今回紹介する平瀬道は、比較的近代に開かれた道です。
かつては営林署の管理道として作られた道を、白山国立公園の登山道として「平瀬道(ひらせどう)」と名称がつけられました。
大白川までは平瀬集落から舗装された車道(県道白山公園線)が通っていれ、登山口周辺には駐車場、トイレ棟もあります。
また、キャンプ場や露天風呂などの施設もあり、夏や紅葉シーズンには登山者以外の利用でにぎわいを見せています。
他にも、水の色が青く見えることで話題を集めている白水湖、白水の滝、巨木が立ち並ぶ原生の森など見どころがたくさんあります。
2018年の夏は自然災害の影響で大白川へは行くことができませんでした。
年があらたまった2019年は、平瀬道が夏山開きから登れるよう期待をこめて、白川村自慢の白山へ登る道をご紹介します。
広域図
拡大図
コース名 平瀬道(ひらせどう)
ルート
この道の起点は白川村平瀬地区の岐阜県道・白山公園線の入り口になっていますが、車で大白川の登山口まで行く人がほとんどです。
ここでは大白川登山口から白山室堂までのルートをご紹介します。
(ルート)
大白川登山口⇒大倉山(おおくらやま)道標⇒大倉山避難小屋⇒カンクラ雪渓⇒室堂平⇒白山室堂センター
コースタイム 4時間10分間(休憩を含みません)
距 離 6.8km
標高差 1,200m
コース紹介
石川県側の砂防新道や観光新道よりは利用者が少ないが、自然豊かで、登山道の斜度も石川県側の登山道よりややきつい白山平瀬道。
本格的な山登りをしたい方向きのルートです。
大白川登山口の様子です。
向かって左側に休憩舎があり登山届ポストや案内板があります。
登りはじめは大木のブナやミズナラが気持ちよく、標高を上げるにつれ、ダケカンバ、ハイマツ帯と景色は変わっていきます。
道中、登山口周辺にある白水湖を眼下に望むことができるのですが、その湖の色の鮮やかさは圧巻です。
もともとその美しい色からエメラルドグリーンの湖とも呼ばれていますが、道中、上から見た遠くの白水湖は下で見るのとはまた違う濃い青色で、とても感動します。
あんなに水の色が濃い湖は日本で白水湖だけではないだろうか、絵の具を誰かがこぼしたようだ、と言いたくなるほどです。
おすすめの季節はやはり高山植物が楽しめる8月上旬。
できれば暑くなる前、日の出前ごろには出発し、お昼前後には室堂ビジターセンターに到着するのが理想です。
健脚な方は日帰りするもよし、ゆっくりと室堂ビジターセンターで1泊していくのもいいですね。
個人的には、残雪期にスキーでロングツーリングしてみたいですね。
フォトギャラリー
登山道から望む白水湖(はくすいこ)
地獄谷(じごくだに)を見下ろす ※河川・大白川の支流になります。温泉が湧いていて、昔はここが大白川温泉の源泉でした。
大倉山(おおくらやま)避難小屋の手前にあるダケカンバの木は一休みポイントになっています。水分補給を忘れずに。
大倉山を過ぎると山頂・御前峰(ごぜんがみね)、剣ヶ峰(けんがみね)が現われます。
避難小屋を過ぎ、次の尾根へ登り始めるとあらわれる崩壊地。7月中は残雪が道を覆っていることが多く注意が必要です。
大カンクラ雪渓(道標の場所から)。
室堂平(むろどうだいら)に到着 この時には、まだ雪渓が広く残っていました。
白山比咩神社祈祷殿(しらやまひめじんじゃきとうでん)は室堂ビジターセンターの向いにあります。山頂へは建物の右側から。
山頂からの景色は最高!
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