インタープリターとして仕事を始めて、今年で4年目になりました。
プログラムを通して様々なお客様にお会いしてきましたが、自分の考えを正確に伝えることに今まで苦労した相手は、海外の方、そして子どもです。
海外の方にはボディーランゲージや英語のフリップを用意するなどしてコミュニケーションがとれます。子どもには草笛や葉っぱの匂い比べ、落ち葉に隠れている様々な木の実探しなど、五感を使った体験を軸としたネタや仕掛けを用いて、喜んでもらえるように工夫をします。ただ彼らは素直なので、興味をそそられない時は本当につまらなそうな顔をします。そんな時は、「無意識のうちに独りよがりの自己満足な解説になっていないか。それっぽくやっているだけになってしまっていないか。」と考えてしまいます。今までの実体験から、子どもの好奇心の炎はひょんなきっかけで燃え上がるので、心から楽しんでもらうにはどうすればよいか考えました。
学生時代を思い返してみると、面白い話や考えを聞くことができる授業では、時間がいつもより早く進むのを感じたものでした。ある理科の先生は、何気ない日常に全て「科学」のフィルターを通した世界を生きていて、よく授業とは関係ない面白い話をしてくれました。例えば、「この前、街中で柄の悪そうなお兄さんたちの間を通らないといけなかったんだけど、その時とっさに、”もし襲われてしまったら”の場合を考えたんだよね。まず目の前の花壇をy=-2x2の放物線で投げた後、フレミングの法則で・・・」と言っていました。
(当時を振り返りながら実際にかいてみました。)
「君たちが優先的に習うべきものは弥生時代の古墳とか石器ではなくて、近現代史の方なんだ。指導要領なんてくそくらえ!・・・でも、仕事だからしっかりと時系列で授業を進めます。」という社会科の先生もいました。授業の脱線の仕方が上手な方で、ホットな国内ニュースや国際情勢を分かりやすく、よく話してくれました。予定調和ではない大人たちの熱意が当時の私には響きました。
また、小学生の時に所属していた少年野球チームのことも思い返してみます。
当時の私は、いかにも子どもに向けて話していますという雰囲気がにじみ出ている大人が嫌いでした。一方で、少年野球チームのコーチたちは、私たち子どもと話している時も、コーチ同士の大人だけで話している時も同じような態度、話し方をしている気がしてとても好きでした。
2つの体験をもとにたどり着いた答えは、裸のこころで子どもたちと向き合う大切さです。言っていることは当たり前のことですが、果たして心の底から本当に実践できているかどうか・・・。今回のブログ執筆を通して再確認できたので、今後も「裸のこころ」を一層意識して子どもたちと接していきたいと考えました。
リレーブログ『子どもたちと関わるとき大切にしていること』
5.浅田「裸の心」◁
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