自然學校から30分ほど歩いた山の中に、こんこんと水が湧き出る穴があります。ここは富山湾に注ぐ庄川の小さな支流、馬狩谷の源流の一つです。
この穴から山の尾根までの標高差は60mほど。それほど広大な森があるわけではありませんが、しばらく雨の降らない日が続いても、絶えることなく水が湧き出しています。
「森は緑のダム」とも云われますが、そもそも、なぜ森は水を貯えることができるのでしょうか。ちゃんと答えられないと3才児に叱られてしまうかもしれません。(笑)
実は森の「土」にその秘密が隠されているのです。
森の土をスコップですくって篩(ふるい)にかけると、大小さまざまな土の粒が現れます。森に雨が降ると、この団粒と呼ばれる土の団子の隙間に雨水が入り込み、水の表面張力によって滞留し、土の団子や木々の根に吸収されながら、ゆっくりと岩盤などの水を通さない地層にまで下っていきます。
トヨタ白川郷自然學校では、電源開発㈱と協働で小学生親子を対象に「水の旅をたどって学ぶ」エコ×エネ体験ツアーを催行しています。そこでは、この源流を訪ねて土の団子ができる森の秘密をひもといたり、自分たちでダムをつくり水力発電に挑戦したりしています。
https://www.jpower.co.jp/ecoene/hydraulic/
木漏れ日や水のせせらぎの音が奏でる‘ゆらぎ’は、私たちをリラックスさせる効果があると云われています。よろしければ、しばし、源流の森の音に包まれるひとときをお過ごしください。
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